ロックでインスト、つまり歌無しってのは、珍しいかと思いますが・・・・個人的にはJAZZロックだったり、プログレだったりするとその多くはインストだったりするので特に珍しいとは思わないのですが、一般的には珍しんじゃないかと・・・・、皆さんが思い浮かべるのはジェフベックでしょうか。第一期ジェフ・ベック・グループにはかのロッド・スチュワートが居ましたが、第二期はほぼインストで、ジェフに見合った超テクニシャン集合体がコレでもかとテクニックを見せつけ合う、ある意味JAZZ的展開でこれってフュージョンてな印象もあるかと思います。まあ~タイコがサイモン・フィリップスなモンでこれまた微妙な感じに拍車がかかると。
さてさて、そんなロックインストですが、ロックか?フュージョンか?の境目はやはりタイコにあるのではないでしょうか。
そんな事を強く思わせるアルバムがコレ。
ん、まぁ~ジャケはよく分からないと言うか、中身がイイだけに勿体無い。
http://www.youtube.com/watch?v=cW6P32oXBCY
ネイティヴサンと言うグループで、(これ日本にも同じ名前のフュージョンバンドあり)リーダーはかのジョン・ロビンソンであります。これまたヤヤコシイ名前ですが、ダンスシーンでレイヴと言うジャンルの第一人者の方で同じ名前のミュージシャンがいます(コチラの方には全く興味ありません。まあ、日本ではコチラの方が有名なんでしょうけど・・・)。
さてさて、我がジョン・ロビンソンさんはかのマイケルの「オフ・ザ・ウォール」でドラムを務めていた方です。コレですな。
まあ~言うまでもない名作(スリラーよりコッチが好き)ですな。確認の為、クレジット(バックメンバー表)をインレイで見てみたら、あらまあ凄い面子が参加しておりました。当時はマイケル以外は知らなかったはずですが、今はその豪華さに溜息が出ます。ギターはラリー・カールトンだったり、キーボードはグレッグ・フィリンゲス(スティーヴィー・ワンダーやクラプトンのレコーディング、ツアーメンバー、近年のTOTOのツアーメンバー)、ボビー・ワトソン(チャカ・カーン&ルーファス)、ルイス・ジョンソン(ブラザース・ジョンソン),ジェリー・ヘイ(シーウィンド~業界随一のホーン(管楽器)屋さん、日本でもユーミンや小田和正、角松敏生などお世話になっている方数知れず)、ワーワーワトソン(モータウン、テンプス他)、デヴィッド・フォスター、スティーヴ・ポーカロ(TOTO)、ジョージ・デュークetc.
名盤なわけだ。
で、ジョン・ロビンソンさんですが、オフ・ザ・ウォールの時点で知っている訳ではなく、その存在というか、名前を忘れない程のインパクトを受けたのがコレ。
また、出た!でしょうか。
前半の5曲ぐらいをロビンソンさん叩いています。
シングルカットされた「ブルー・ウォーター」でのバスドラのタイトなリズムと躍動感あるオカズによるグルーヴ感といったら素晴らしいの一言です。実はこの時もまさかあのオフ・ザ・ウォールで叩いていたとは知りませんでした。(と言うか、ネイティヴ・サンのCDを今年買って知った。ははっ)
で、時を経て2011年上記ネイティヴ・サンの「サン・トーク」発売。おおっ、ジョン・ロビンソンさんがリーダーではないか、評判も良いので購入。ギターがマイケル・トンプソン(90年代のファースト・コール~マドンナ、マライア・キャリー、デヴィッド・フォスターのお抱えギタリスト)、ベースはオフザウォールでも一緒のボビー・ワトソン、キーボードがモ・プレジャー(マイケルのThisIsItのメインキーボード)と錚々たる面子がメンバーの”バンド”です。
ジョンとマイケル・トンプソンさんは色々ご縁があると(バッキングで一緒に呼ばれること多い)思いますが、近年再発された”マイケル・トンプソン・バンド”(バンドと言いつつ、ソロプロジェクト)で何曲か叩いています。(他にテリー・ボジオ!とか叩いています。)この”バンド”は参加メンバーでAORでくくられること多いのですが、どちらかと言うとメロディック・ロック(昔で言う産業ロック)で、ヴォーカルをリチャード・カルホーンさんがとっているんですが、この方、先日このブログで取り上げたジェフ・ポーカロProduceのバンド「TheStrand」で歌っていた方です。マイケル・トンプソン・バンドはコレ。
http://www.youtube.com/watch?v=pJKMpq9Ajck
え~しがらみが多くて長くなりましたが、本題の”ネイティヴ・サン”ですね。
メロ良いです、構成もソロパート取り過ぎ(フュージョンの良くないトコロ)なくまとまっています。歌なしでここまで聴かせるんですから相当なものです。
ジョン・ロビンソンさんのタイコについては、音大きいです(自分としては丁度よい)、オカズ多め(自分としては丁度よい)かつ効果的なかっこ良いフレーズ連発で大変素晴らしいです。グルーヴ感ある上に曲をロックとして(例えばコージー・パウエル)有無を言わせず成立させるダイナミズムとかっこ良さがあります。近年、ロックドラマーでは、この方とジム・コープリーさんが双璧ですな。