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さてさて、音楽の内容はさておき、一般的に”音がいい”と言えば、レコードやCD、もしかするとエアチェックしたオープンリールテープかもしれませんが、何をもって”音がいい”とするのか。基準とか人それぞれだし、定義すること自体無意味なのは百も承知ですが、なんか言わないと廃れるのがブログなもので・・・笑。
レコード会社のエンジニアに言わせると「ナマの音に近い」と言う事ではなくて「レコードなりCDなりで表現できる世界」なのだそうです。と言うのは、「ナマの音に近い」ってのは会場も含めた”環境”に”ナマ”が左右されるので再生される場所も機械も千差万別の環境で同じように「ナマの音に近い」ってのはそもそも”有り得ない”。
つまり”独自の再現性”を求めているらしいです。
その追求の一つが”ダイレクト・カッティング”ってやつで、普通のレコーディングは演奏をテープにとって、そこからレコードプレスする板に溝を掘っていくわけですな。”ダイレクト・カッティング”は演奏している最中にテープにとらないでそのまま板に溝を掘る・・・つまり溝を掘る行為が”録音”って事。レコードプレスする板はだいたい3万枚くらいが限度なので、3万枚プレスしたら、もうプレスしたレコードでしか、その音を聞くことが出来ない。
3万枚って数字が多いか少ないかは別として、個人的にはなんかワクワクする展開と言うか。もう中古でしかそのレコードは手に入りませんし、なんかえらい貴重な感じもして、さらに”音がいい”ときた!。音の件は、テープを途中に介さないのでその分ロスが少ないと思ってください。詳しいとこまでは知識も時間もスペースもありませんので。
で、早く聞きたいなぁ~ワクワクって展開がホントは面白いんでしょうが、事実は全く逆で”ダイレクト・カッティング”云々を知る前にこの音が入ったCDを手にするというドキドキ・ワクワク全くない現代的展開と言うか。
実はレコード会社はダイレクト・カッティングと同時にテープにもしっかり収めていて後にCD化されているわけです。で、そのCDを入手してダイレクト・カッティングを知るという。更には、ハードオフかなんかで偶然にもアナログに出会ってしまっていとも簡単に入手してしまうと。
コレですな。
で、レコードとCD聴き比べてどうなのよ、ってのが今回の本題です。
第一印象は、エッヂが立ってる。CDっぽくエッヂが立ってる感じがする。あえて言うならば見本盤というか、プレスが若い感じ。以前ブログで見本盤の音が良い話をしましたが、そんな印象です。さすがに一聴してこれはプレス初めから5千枚くらいした頃の音だとかわかるような耳は持っていませんが(持っていたら正真正銘のレコード馬鹿者ですな・笑)、見本盤とそうでない場合の区別はつきます。
で、CDと比べてどうかと言うとこれが甲乙付けがたい。これってさすがダイレクトカッティングって感じです。というのは音のエッジに関しては、レコードでCDに近いってのはこれまで自分は聞いたことがありません。プレスが若い見本盤も音はクリアですが、それでもCDのクリアさとエッジの尖り具合には届かない感じなのですが、ダイレクトカッティングはほぼ匹敵するといってもイイかも。あえて言うならば、CDはちょっとキツイ感じの尖り具合。ギンギンに迫力ある演奏を堪能したい時はCD,ちょっと耳が疲れている時はアナログってトコでしょうか。
まあ~CDでも十分と言うか、ホント甲乙付けがたいもんなんですが、ここまでCDに近いアナログってのが発見でした。100万円超えるような機材を使うとダイレクトカッティングの真価を発揮できるのかもしれませんね(レコードの解説には部屋の温度は20℃に保ち、針圧はちょっと低めが良いなど、色々と条件が書いております。
次回その2は、自分が今のところ考えている”音が良い”サウンドとは?ってことを体現するレコードをご紹介です。
そうそう、音楽内容について触れてませんでした。リー・リトナー、ハーヴィー・メイソン、デイヴ・グルーシン、アンソニー・ジャクソン、アーニー・ワッツ、パトリース・ラッシェン、ヴィクター・フェルドマンがメンバーのフュージョン・バンドです。このメンツで悪いものが出来ようがないのですが、ハッキリ言って、一発どりでコレですか?と驚愕の演奏です。ハーヴィーの切れてるドラムは、フィルの途中でスティック同士が当たって”カチッ”って音がしているにもかかわらずブレることなく決まっています。
本来、JAZZは一発レコーディング(昔の話ですが)主流だったわけで、1970年代も後半での本レコードの演奏自体はJAZZはの王道に沿ったものと考えられますが、テクノロジーの進化でイイ音でいい演奏が聞けたと言う事でしょうか。
実は、このレコードの姉妹版として”テイク2”ってのがあります。要はもう一回ダイレクトカッティングしていたんですね。近日、こちらがCD化されますが、レコード持っていますので一言申し上げると、テイク1には及びません。
またまた追加情報ですが、この企画は日本企画なもので、輸入盤ありません。(今のところ)
更新日時 : 2011年10月29日 | この記事へのリンク :